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認定NPO法人制度の概要

2020年度からさらに税の優遇措置が強化された「認定NPO法人制度」の概要について解説をしていきます

(1)認定NPO法人とは

認定NPO法人とは、NPO法人のうち、運営組織や事業活動が適正であり、公益の増進に資するものにつき一定の基準に適合したものとして、所轄庁の認定を受けた法人をいいます(特定非営利活動促進法第44条1項)。

(2)特例認定NPO法人とは

特例認定NPO法人とは、新たに設立されたNPO法人のうち、運営組織や事業活動が適正であり、公益の増進に資すると見込まれるものにつき一定の基準に適合したものとして、所轄庁の特例認定を受けた法人をいいます(特定非営利活動促進法第58条1項)。

スタートアップ支援のための制度であり、認定基準のうち最難関であるパブリック・サポート・テスト(以下、「PST」といいます)が免除になりますが、税制の優遇については認定NPO法人とほぼ同様の措置が受けられます。

(3)認定NPO法人と特例認定NPO法人の違い

認定NPO法人 特例認定NPO法人
認定基準 PSTを含めた8基準 PSTを除いた7基準
申請資格 設立後1年以上 設立後1年以上で5年以内
実績判定期間 初回  2事業年度
その後 5事業年
2事業年度
有効期間 5年間、更新あり 3年間、1回限り
税制優遇措置 5つの優遇(①~⑤) 3つの優遇(①~③)

(4)認定NPO法人・特例認定NPO法人の税法上のメリット

① 個人が寄付したときの寄付金控除の拡大適用

個人が認定NPO法人または特例認定NPO法人の特定非営利活動に係る事業に寄附したときは、特定寄附金該当し、所得税(国税)について所得控除または税額控除のいずれかを選択適用することができます(租税特別措置法第41条の18の2第1,2項)。

また、都道府県または市区町村が条例で指定したNPO法人であれば、住民税(地方税)について税額控除が適用されます(地方税法第37条の2第1項3,4号、第314条の7第1項3,4号)。

所得税の所得控除:(特定寄附金-2千円)を所得金額から控除
[特定寄附金は所得金額の40%が限度]・所得税の税額控除:(特定寄附金-2千円)×40%を所得税額から控除
[同上+所得税額の25%が限度]・住民税の税額控除:(寄附金-2千円)×4%を都道府県民税から控除
(寄附金-2千円)×6%を市区町村民税から控除
[寄附金は所得金額の30%が限度]

したがって、税額控除を適用した場合、最大で40%+4%+6%=50%の控除が受けられることになります

② 法人が寄附したときの損金算入限度額の拡大適用

法人が認定NPO法人等の特定非営利活動に係る事業に寄附したときは、一般寄付金の損金算入限度額とは別に、特定公益増進法人に対する寄附金と合わせて、特別損金算入限度額の範囲内で損金算入することができます

なお、特別損金算入限度額を超える場合には、その超える寄附金について、一般寄附金の額と合わせて一般寄附金の損金算入限度額の範囲内で損金算入が認められます(租税特別措置法第66条の11の2第2項)。

一般寄附金の損金算入限度額:(資本金等の金額の0.25%+所得金額の2.5%)×1/4

特別損金の算入限度額:(資本金等の金額の0.375%+所得金額の6.25%)×1/2

③ 個人が財産を寄附したときの譲渡所得等非課税の特例の拡大適用

個人が認定NPO法人または特例認定NPO法人に財産を寄附したときは、譲渡所得税(時価と取得額との差額への課税。いわゆる「みなし譲渡所得税」)が非課税となる4つの特例とも適用されます。
承認特例が最良です

一般特例
公益の増進に著しく寄与し、2年以内に公益目的事業の用に直接供される、または供される見込みであることなど一定の要件を満たすときは、国税庁長官の承認により、譲渡所得等が非課税となります(租税特別措置法第40条第1項後段)。
現状では承認を得るまで、1~3年間を要します

買換特例
一般特定を受けた後、公益目的事業の用に2年以上直接供している寄附財産を同種の資産等に買換える場合、一定の要件を満たすときは、非課税承認を継続できます(租税特別措置法第40条第5項第1号)。

承認特例
一定の要件を満たす場合、申請書に提出日から1か月以内(株式等は3か月以内)に国税庁長官の承認しないことの決定がなかったときは、承認があったものとみなされ、基金組入方法により資産の組換えもできます(租税特別措置法施行令第25条の17第7,8項)。
2020年度から適用されました

特定買換資産特例
一般特例を受けた後、寄附財産を2年以内に譲渡し、資産の組換えをする場合でも、一定の要件を満たすときは、その非課税承認を継続できます(租税特別措置法第40条第5項第2号)
2020年度から適用されました

④ 相続人等が財産を寄附したときの相続税等課税価格への不算入

特例認定NPO法人には適用されません
相続人等が、相続又は遺贈により取得した財産を、相続税等の申告期限内に、認定NPO法人の特定非営利事業に係る事業に寄附した場合で、一定の要件を満たすときは、相続税等課税価格の基礎計算に算入されません(租税特別措置法第70条第1,2,10項)。

⑤ みなし寄付金制度の拡大適用

特例認定NPO法人には適用されません
認定NPO法人が、税法上の収益事業から収益事業以外の事業で特定非営利活動に係る事業へ支出した金額は、寄付金のみなし損金算入が認められ、法人税(国税)が軽減されます(租税特別措置法第66条の11の2第1項)。

寄附金の損金算入限度額:所得金額の50%か200万円のいずれか多い額

(5)まとめ

以上が、認定NPO法人制度の概要です。

認定NPO法人になると、寄附金に対する税制優遇が強化されるので、寄附金を募りやすくなり、安定した財源を確保することに繋がります

制度開始当初よりも認定取得の難易度は下がっています。
設立されて2事業年度を終えられたNPO法人の方は、将来の飛躍的発展に向け、認定取得にチャレンジしてみることをお勧めいたします。

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